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JP1 Version 10 JP1/Advanced Shell


付録D 用語解説

このマニュアルで使用する用語について解説します。

(記号)

.envファイル

環境変数ENVにファイルパスを設定し,シェル起動時に読み込むファイルです。AIXでは環境変数が設定されていても,.envファイルを読み込みません。

(英字)

exportパラメーター

環境ファイルに設定するパラメーターのうち,コマンド起動時に環境変数を設定するために指定するパラメーターです。

JP1/Advanced Shell

バッチジョブのためのジョブ定義スクリプトを作成・実行するための製品です。JP1/Advanced Shellは,JP1/Advanced ShellとJP1/Advanced Shell - Developerとに分けられます。JP1/Advanced Shellでは,バッチジョブのためのジョブ定義スクリプトを実行でき,狭義にはJP1/Advanced Shellを実行環境と呼びます。同じジョブ定義スクリプトのバッチジョブをWindowsおよびUNIXの両方で実行できます。

JP1/Advanced Shell - Custom Job

運用管理端末でJP1/Advanced Shellの定義を行うためのプログラムのことです。

JP1/Advanced Shell - Developer

バッチジョブのためのジョブ定義スクリプトを開発するための製品です。ジョブ定義スクリプトを開発するため,開発環境と呼ぶこともあります。

JP1/AJS3

JP1/Automatic Job Management System 3の略で,JP1/AJS2の後継製品です。JP1/Advanced Shellは,JP1/AJS3と連携することで,複数のPC間での分散処理が実現できます。

UNIX互換コマンド

JP1/Advanced Shellでは,UNIXでよく使用されるコマンドの一部を使用できます。Windows環境でも使用でき,UNIXからWindowsへの移行性を向上できます。lsコマンドなどがあります。

(ア行)

一時ファイル

ジョブ実行時に一時的に使用するファイルです。ジョブまたはジョブステップによって作成され,ジョブ終了時には自動的に削除されます。#-adsh_file_tempコマンドで定義できます。

ウォッチポイント

ある変数や式の値が変化したときにジョブ定義スクリプトを停止させる,特別なブレークポイントです。ウォッチポイントは,ほかのブレークポイントと同じように管理できます。

エディタ

開発環境に付属するさまざまな機能を利用して,効率良くジョブ定義スクリプトを作成できます。

エラー注入モード

デバッグ実行時にエラーの発生をシミュレーションするモードです。

エラー注入モードの有効/無効を切り替えるには,UNIXではjoberrmodeコマンドを実行します。WindowsではJP1/Advanced Shellエディタでメニュー[エラー注入モード]を選択します。

応答待ちイベント

応答要求メッセージを通知するJP1イベントのことです。

応答要求メッセージ

運用者からの応答を求めるメッセージのことです。

オプション

コンピュータの入力装置から入力する指示に対して,選択的な機能を付け加えます。このことをオプションといいます。コマンドにもオプションがあります。JP1/Advanced Shellでは,ハイフン(-)で始まるコマンドの引数をオプションと呼んでいます。オプションの右側に指定する引数のことをオプションの値と呼びます。

(カ行)

開発環境

JP1/Advanced Shell - Developerが提供する,バッチ処理のためのジョブ定義スクリプトを開発するための環境です。

外部コマンド

シェルの組み込みコマンドではない,UNIX互換コマンド,OSが提供するコマンドおよびユーザーによって作成される実行ファイルやプログラムのことを指します。

カスタムジョブ

ある特定の機能を持つジョブをJP1/AJSで実行できるように定義したジョブです。JP1/Advanced ShellでJP1/AJSのカスタムジョブ機能を利用するには,JP1/Advanced Shell用のカスタムジョブコンポーネントが必要です。

カバレージ情報

プログラムのテストがどれだけ網羅されているかを示す指標です。C0(ステートメントカバレージ情報)とC1(ブランチカバレージ情報)とがあります。

C0は,ジョブ定義スクリプトのコマンドをどれだけ実行したかの指標(%)です。

C1は,ジョブ定義スクリプトの分岐をどれだけ実行したかの指標(%)です。

環境情報

JP1/Advanced Shellを起動する前に設定が必要な,環境変数や環境ファイルのパラメーターなどの情報のことです。

環境設定パラメーター

環境ファイルに設定するパラメーターのうち,「#-adsh_conf パラメーター 値」という形式で指定し,JP1/Advanced Shellの実行環境を定義するパラメーターのことです。

環境ファイル

環境情報を格納したファイルのことです。

環境変数

ユーザーが設定できるシステムの各種の設定を格納した変数のことです。

クォーテーション

シングルクォーテーション(')とダブルクォーテーション(")があります。

組み込みコマンド

シェル本体に組み込まれたコマンドであり,シェル自身によって実行できます。ジョブ定義スクリプトで使用でき,シェルまたはコマンドプロンプトで実行できるコマンドです。JP1/Advanced Shellでは正規組み込みコマンドと特殊組み込みコマンドがあります。

コアダンプ

トレースプログラムが取得する保守情報の1つで,coreファイルとdumpファイルを指します。何らかのトラブルが発生した場合,メモリ上の情報をファイルに保存しておき,トラブルシューティングに活用します。

コマンド

シェル,コマンドプロンプトまたはジョブ定義スクリプトから実行するJP1/Advanced Shellで使用できるコマンドの総称のことです。

コマンドセパレータ

JP1/Advanced Shellでジョブ定義スクリプトの1行に複数のコマンドを記述できるようにするための機能です。

コマンドのグループ化

JP1/Advanced Shellで複数のコマンドをまとめて実行する機能のことをいいます。

コマンドプロンプト

Windows環境でコマンドの入力を促すものです。

コマンドライン

ユーザーがコマンドを入力するための行です。Windowsでは,コマンドプロンプトにあり,行は>の次から入力します。UNIXでは,シェルにあり,行は%の次から入力します。

コンソール

端末画面のことです。

(サ行)

算術演算

ジョブ定義スクリプトで演算子を使用して変数に代入されている値を数値として扱って,計算を実施することをいいます。

シェル

コンピュータの入力装置から入力された指示を解釈して,OSに伝えるプログラムのことです。

シェル運用コマンド

シェルまたはコマンドプロンプトから実行できるコマンドです。シェル運用コマンドには,adshexecコマンド(バッチジョブを実行するコマンド)などがあります。

シェルオプション

シェルでコンピュータの入力装置から入力する指示に対して,選択的な機能を付け加えます。このことをシェルオプションといいます。

シェル拡張コマンド

シェル本体に組み込まれたコマンドであり,シェル自身のプロセスで実行されます。ジョブ定義スクリプトで使用できるコマンドです。

シェルコマンド

シェルまたはコマンドプロンプトから実行するJP1/Advanced Shellで使用できるコマンドの総称のことです。

シェルスクリプト

テキストファイルにコマンドを並べて記載しておき,シェルからそのコマンドを続けて実行できるようにしたテキストファイルを,シェルスクリプトといいます。JP1/Advanced Shellのシェルスクリプトは,Windows環境とUNIX環境で実行でき,ジョブ定義スクリプトといいます。

シェル標準コマンド

シェル本体に組み込まれたコマンドであり,シェル自身のプロセスで実行されます。ジョブ定義スクリプトで使用できるコマンドです。

シェル変数

ジョブ定義スクリプト内で値を代入する領域のことです。変数の作成変数の値を参照できます。

シグナル

UNIXの場合にプロセス間で非同期イベントの発生を伝える機構です。JP1/Advanced Shellでは,ジョブの強制終了などに使用します。

システム実行ログ

システム管理者がJP1/Advanced Shellによるジョブ実行状況を統合管理するため,ジョブコントローラから出力されるログのことです。複数のジョブコントローラが出力するログを,1つのログにまとめて出力できます。

子孫ジョブ

ルートジョブの子孫プロセスとして実行されるジョブ定義スクリプトのうち,CHILDJOB_EXTパラメーター,CHILDJOB_PGMパラメーター,またはCHILDJOB_SHEBANGパラメーターによって実行されたジョブのことです。

子孫ジョブ実行ログ出力ファイル

子孫ジョブが作成してルートジョブのスプールジョブディレクトリ内に出力する,子孫ジョブのジョブ実行ログ出力ファイルのことです。

実行環境

JP1/Advanced Shellが提供する,バッチ業務を実行するための環境です。狭義には,JP1/Advanced Shellのことです。

終了コード

ジョブ定義スクリプトまたはコマンドを実行した場合に返信されるコードのことです。

条件式

ジョブ定義スクリプトで使用する,数値比較,文字列比較,ファイル属性,論理結合の演算子および三項演算子を使って表す計算式のことです。

条件パラメーター

環境ファイルに設定するパラメーターのうち,物理ホストまたは特定の論理ホストだけで有効とする環境設定パラメーターおよびexportパラメーターを設定するために指定するパラメーターです。

条件判定

ジョブ定義スクリプトで,制御文に記述した条件式の結果を基に実行する処理を制御することです。

ジョブコントローラ

ジョブ実行時にジョブをコントロールするためのプログラムです。adshexecコマンドがジョブコントローラに該当します。

ジョブ識別子

ジョブ実行時にJP1/Advanced Shellが与える000001から999999の識別番号です。各ジョブには別々の識別子が与えられ,ジョブ識別子によって一意にジョブを特定できます。ジョブ識別子を999999まで使用すると,ラップアラウンドして000001以降の未使用のジョブ識別子を使用します。

ジョブ実行ログ

ジョブやジョブステップの開始・終了メッセージなどの,ジョブが出力したメッセージの集まりです。ジョブ実行ログの内容は,ジョブ終了時にジョブコントローラの標準エラー出力に出力します。

ジョブ情報

ジョブに付随した情報のことです。ジョブ名,ジョブ識別子およびジョブステップ名などがあります。

ジョブスケジューラ

ジョブのスケジュールを行う製品であり,JP1/Advanced Shellでは関連製品としてJP1/AJSと連携できます。

ジョブステップ

ある業務(仕事)を行うための最小単位で,JP1/Advanced Shellではジョブ定義スクリプトで記載されたジョブ内で,ある処理の単位で区切った範囲をいいます。ジョブステップの集まりがジョブになります。#-adsh_step_startコマンド,#-adsh_step_errorコマンド(省略できます),および#-adsh_step_endコマンドを記述して定義できます。

ジョブ定義スクリプトファイル

ジョブ定義スクリプトで作成した,ジョブを定義したプログラムのファイルのことです。

ジョブネット

実行順序を関連づけたジョブの集まりです。ジョブネット内のジョブは,あらかじめ定義した実行順序に従って自動的に実行されます。ジョブネットは,JP1/AJSの機能です。

シンボリックリンク

実際のファイルパスを格納したファイルを使ってリンクすることです。

スクリプト

テキストファイルにコマンドを並べて記載しておき,シェルからそのコマンドを続けて実行できるようにしたテキストファイルを,スクリプトといいます。JP1/Advanced Shellのスクリプトは,Windows環境とUNIX環境で実行でき,ジョブ定義スクリプトともいいます。

スクリプト拡張コマンド

ジョブ定義スクリプトで実行するコマンドです。通常のシェルスクリプトのコマンドに対してバッチジョブの実行を制御するための機能を付け加えたコマンドです。ジョブ実行制御コマンドともいいます。JP1/Advanced Shellでは,#-adshで始まるコマンドがあります。

スクリプト制御文

ジョブ定義スクリプトでコマンドを制御する文のことです。if文,for文,while文,until文およびcase文があります。

スクリプトファイル

作成したスクリプトを保存したファイルです。

スクリプト予約語コマンド

ジョブ定義スクリプトで予約語として使用できるコマンドのことです。timeコマンドがあります。

スプール

JP1/Advanced Shellでジョブの実行結果やジョブ実行ログを格納する場所です。

スプールジョブ

スプールディレクトリに作成されたジョブごとの実行結果のことです。

正規組み込みコマンド

シェル標準コマンドの組み込みコマンドの一種です。コマンドの構文を誤ってもコマンドを実行しているシェルが終了しないコマンドです。

制御文

スクリプト制御文と同じ意味です。

(タ行)

ダイアログボックス

ユーザーに応答を促すウィンドウのことです。

通常ファイル

ジョブ定義スクリプトの入力および出力に使用するファイルです。ジョブ終了後にジョブ結果として残すファイルですが,ジョブの実行中に削除することもできます。#-adsh_fileコマンドまたはadshfileコマンドで定義できます。

定義ファイル

トラブルシューティングのための資料を採取するディレクトリを定義しておくファイルです。

デバッガ

開発環境で作成したジョブ定義スクリプトをテストして不具合を調査するプログラムです。Windows環境では,JP1/Advanced Shellエディタのデバッグ機能を使います。UNIX環境では,adshexecコマンドに-dオプションを指定してデバッガを起動します。

デバッグ

開発環境で作成したジョブ定義スクリプトをテストして不具合を調査することです。デバッガを起動して調査します。

特殊組み込みコマンド

シェル標準コマンドの組み込みコマンドの一種です。コマンドの構文を誤るとコマンドを実行しているシェルが終了するコマンドです。

トレースログ

JP1/Advanced Shellでトラブルが発生した場合に,問題点を解明するために採取する情報のことです。

(ハ行)

パイプ

前のコマンドの標準出力を次のコマンドの標準入力へ連結する機能のことです。

バッチ業務サーバ

JP1/Advanced Shellをインストールしてバッチジョブを実行するサーバのことです。JP1/AJSを使用する場合,JP1/AJS - AgentまたはJP1/AJS - Managerをインストールします。

バッチジョブ

バッチ処理で実行するジョブのことです。

バッチ処理

収集したデータやトランザクションを1日分,1週間分,1か月分などにまとめて一括処理することです。

ヒアドキュメント

ジョブ定義スクリプト内で使用されるリダイレクト機能のことです。標準入力をジョブ定義スクリプト内で生成します。

引数

コマンドラインやジョブ定義スクリプトにコマンドを実行する記述をする場合,コマンド名の後ろに区切り文字で区切って指定する項目の総称を引数といいます。

標準エラー出力(stderr)

プログラムがエラーなどのメッセージを出力するストリームです。

標準出力(stdout)

プログラムがデータを出力するストリームです。

標準入力(stdin)

プログラムへデータを入力するストリームです。

ファイルディスクリプタ

JP1/Advanced Shellでの入出力種別ごとに,番号を付けて区別するようにしたものです。JP1/Advanced Shellでは,標準出力に1,標準エラー出力に2,およびそれ以外に3〜9を割り当てて使用できます。

ファイルの割り当て

JP1/Advanced Shellでは,ファイルの後処理を登録することを含めてファイルの割り当てといいます。

ブレークポイント

ジョブ定義スクリプトの開発時にジョブ定義スクリプトの動作状態を確認するために,ジョブ定義スクリプト中に挿入される強制実行停止コードのことです。ブレークポイントではデバッガが処理を停止するため,開発者は停止直前の変数を確認できます。

プログラム出力データファイル

ユーザープログラムの出力結果をシステム実行ログと同様に一元管理するために,JP1/Advanced Shellが自動的にファイル名を作成して,ユーザープログラムが実行結果を出力するためのファイルです。

ベース名

ファイル名から「.拡張子」を除いた部分の名称です。バッチジョブを実行するコマンドのプログラム(adshexec.exe)のベース名は,adshexecとなります。

変数

ジョブ定義スクリプト内で値を扱うために使用する領域および配列のことです。変数にはシェル変数および環境変数も含まれます。

(マ行)

メタキャラクタ

ジョブ定義スクリプト内でそれぞれに特別な意味を持つキャラクタ(文字列)のことです。

(ラ行)

リダイレクト

ジョブ定義スクリプトでは,コマンド実行前に実行結果の出力先の変更やコマンド実行に必要な情報の入力先を変更できます。これをリダイレクトといいます。通常,標準入力はキーボードに,標準出力は画面に割り当てられていますが,リダイレクトではこれらの割り当てを変更します。

流量制御

adshechoコマンドやadshreadコマンドの実行時に発行されるJP1イベントに対して,発行間隔を制御する機能です。

ルートジョブ

JP1/AJSやログインシェルなどから実行するジョブのうち,子孫ジョブ以外のジョブのことです。

ログ

コンピュータが出力する記録情報のことです。ログには記録した時間やメッセージなどが出力されます。

(ワ行)

ワイルドカード

ワイルドカードは*と?で記述します。*は任意の文字列を,?は任意の1文字を表します。

また,[ ]で囲まれた文字列の1文字に合致させたり,「-」で範囲を指定したり,「!」でその文字列以外を指定したり,コンマで区切られた文字列のどれかを選択させたりできます。